トーロン® 4000T は非強化樹脂のポリアミドイミド（PAI）粗パウダーで、他のポリマーやスペシャルティ添加剤とのコンパウンディング用に設計されています。これは、すべてのトーロン射出成形コンパウンドで使用されるベースレジンです。パウダー形状のため、トーロンポリアミドイミドが持つ、極端な条件下でも維持される性能から、優れた耐摩耗性、耐クリープ性、耐薬品性までの広く知られた特性でカスタムコンパウンドとスペシャルティ用途を拡張することができます。

微粒子パウダーバージョンのトーロン® 4000TF も用意されています。これは特に圧縮成形部品に適切です。水溶性バージョンのトーロン® 4000T はトーロン® AI-50 として提供されます。

トーロン® 4000T は、ポリフェニルサルホン（PPSU）、ポリエーテルサルホン（PES）、ポリサルホン（PSU）、ポリエーテルエーテルケトン（PEEK）、高耐熱サルホン樹脂、自己補強性ポリフェニレン、ポリベンゾイミダゾール（PBI）、ポリイミド（PI）、ポリエーテルイミド（PEI）、ポリフェニレンスルフィド（PPS）とのブレンドに有効であることがわかっています。トーロン® 4000T パウダーは、特性を向上させるための他のポリマーとのブレンドに加えて、希望のニーズを満たすためのさまざまな性能を持つ充填材、強化材、スペシャルティ添加剤、および着色剤とのコンパウンディングが可能です。得られたコンパウンドは、フィルム、形状、またはファイバーとして射出成形または押出成形できます。

成形部品に加えて、トーロン® PAI パウダーは他の高機能形状での使用にも適しています。たとえば、これらのパウダーは、N-メチルピロリドン（NMP）、ジメチルアセトアミド（DMAC）、ジメチルスルホキシド（DMSO）、ジメチルホルムアミド（DMF）などの双極性非プロトン溶媒に溶解します。これらの系の溶液は、コーティング剤としてスプレーすることも、鋳造やスピンによりフィルム、ファイバー、スペシャルティメンブレンを製造することもできます。高強度、高温対応の接着剤もトーロン® PAI パウダーから製造できます。トーロン® PAI パウダーをエポキシやその他の熱硬化樹脂系に組み込んで、強度、延性、耐熱性を向上させることができます。

トーロン® 4000T パウダーには粘度の異なる 3 つのグレードがあり、付属データに示す固有粘度（IV）の範囲により定義されています。

• 低粘度：4000T-LV

• 中粘度：4000T-MV

• 高粘度：4000T-HV